つまみ細工の歴史

つまみ細工


つまみ細工の歴史


つまみ細工の歴史

つまみ細工は、小さな布を折りたたみ、組み合わせて花や鳥などの形を作る、日本の伝統工芸です。その歴史は江戸時代に始まり、主に女性の髪飾りである簪(かんざし)として発展してきました。

以下に、つまみ細工の歴史を時代ごとにまとめます。

江戸時代

  • 起源(江戸時代初期): 正確な起源は不明ですが、江戸時代初期に宮中の女官や大名の奥女中が、着物の端切れを使って花飾りを作り始めたのが始まりとされています。
  • 発展(江戸時代中期~後期): 京都から江戸へ技法が伝わり、職人によってつまみ細工の簪が作られるようになります。華やかで美しいつまみ細工の簪は、武家や町娘の間で人気を博し、江戸土産としても重宝されました。この頃に、専門の職人も現れ始めました。

明治時代~大正時代

  • 衰退と発展: 文明開化により女性の髪型が洋風に変化したことで、つまみ細工の需要は一時的に減少しました。しかし、女子教育の一環として女学校の科目に取り入れられたり、絵画作品として表現される「つまみ画」が生まれたりするなど、新たな広がりも見せました。
  • 再興(大正時代): 大正ロマンの風潮や花柳界の活気により、再び簪が注目され、つまみ細工も息を返しました。

昭和時代~現代

  • 大衆化: 昭和に入り、特に戦後は七五三や成人式など人生の節目に着物を着る風習が広まったことで、つまみ細工も髪飾りとして広く使われるようになり、全国に普及しました。
  • 多様化: 現在では、伝統的な簪だけでなく、帯留めやブローチ、インテリアなど、さまざまな用途でつまみ細工が楽しまれています。また、海外でもワークショップや展示会が行われるなど、国際的にも注目を集めています。

つまみ細工は、小さな布をつまんで形を作るというシンプルな技法ながら、繊細で豊かな表現が可能です。その美しさと、時代を超えて受け継がれてきた職人たちの技術は、今も多くの人々を魅了し続けています。


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